ロールケーキが生臭い?洋菓子には魚粉不使用の卵を!
卵を生臭いと感じるようになったのはいつからでしょう。
子どものころ,家に鶏がいました。
庭先でコッコッコッコッーと歩き回っているのは
ちょっとこわかったけれど,新鮮な卵が食卓に上りました。
定番は卵かけごはんです。
卵焼きとかはハレの日のごちそう,目玉焼きはトーストが必要,
自然と毎朝のご飯のお供は生卵。
白身は苦手だったのでぜいたくに黄身だけとりわけて
炊き立ての白ご飯の上にぷりりりんとのせて
濃口醤油をたら~りとかけて
シャカシャカかきまぜて
「いっただきまーす!」
昭和の朝の食卓。
卵は何のにおいがしたでしょう。
ただひたすらおいしかった記憶しかありません。
学生時代に一人暮らしをしたときでしょうか。
いえ,もっと後のような気がします。
買ったばかりの卵を料理しているのに
生臭さを感じることが多くなりました。
慣れとはおそろしいもので,いつの間にか
卵は生臭いというのが当たり前に。
美味しいはずのロールケーキから魚の臭いが!!!
鼻は良いほうです。
というより鼻が唯一自慢できる最強パーツ。
あれはロールケーキがブームになりはじめたときのこと。
ふだん甘いものはほとんどたべないのですが,
何しろ「ブーム」です,せっかくのお土産です。
ふわふわっとしていかにもおいしそうなSwiss roll,
ぱくりと一口ほおばった瞬間,その衝撃は襲ってきました!
「魚(ぎょ)っ?ぎょぎょぎょぎょおー,魚がはいってる~!!!」
(そんなわけありません)。
思わずクンクン嗅いでみました。
やっぱりふわーっとなまぐさい。
古い卵使ってるのかなあ。
いやたくさん売れるロールケーキだもの,そんなはずはないし,
古い卵は別の臭い。
あちこちでこの話をしたところ同じ体験をした人が多い。
いろいろ調べるうちに,鶏のエサに魚粉を使うことが
わかりました。海藻や牡蠣の殻も。
そんな生臭さオンパレード成分をなぜ,わざわざ?
その理由は,卵の味にコクやうまみを出すためだったり,
卵殻をつくるためだったり。
カツオだしのうま味,グルタミン酸うまい!で育った日本人には
受け入れやすい卵革命だったのでしょう。
ですが・・・これは少なくとも洋菓子には向きません。
スポンジもクリームも淡白なので味が台無しになります。
スイーツブームで舌の肥えた「新日本人兼パテシエ」ともなれば
魚粉を避けたいはず。
そこで誕生!
「魚粉不使用」の卵さんたち。
卵かけごはんがおススメです!(え?ケーキ用じゃなかったの?)
ケーキで確かめる必要はありません!
どんな料理に使っても全く生臭くなく,卵は生臭いものだという長年の
ヌレギヌが晴らされ,卵たちは歓喜に沸いています。
私がよくいただいているのは「とっしゃん家の卵」と
「喜八郎卵」です。
「喜八郎卵」については,森養鶏場さんのHPに
美味しい卵の秘密がたくさん載っています。
朝倉市の「道の駅原鶴(バサロ)」と「三連水車の里あさくら」では
どちらも買うことができます。
ロールケーキを作れない人(わたしも),
ぜひぜひぜひ,卵かけごはんで!